四畳半を想う
My Room
《四畳半を想う》は体験型インスタレーション作品である。
鑑賞者は四畳半の部屋を進んでいき、敷居を跨ぐ毎に、縮小した四畳半の部屋を体験する。部屋全体の大きさだけでなく、障子や畳も同じスケールで縮んでいく。一番奥にある 4 番目の部屋では、天井に頭がつき、身動きが取れないくらいにミニマムサイズになる。
以前から模型やフィギュアなどを用いた作品を制作していた。私はアニメや漫画が好きだったので、卓上サイズで収まるスケールに安心感を抱いていた。自分の家や部屋を作品化していく中で、模型サイズだと俯瞰した状態になり、他人事になってしまうことに気づいた。自分のリアリティーを伝えていくためには、原寸大のサイズが必要であると感じた。自分が生活している四畳半の部屋と ( リアル ) と、模型サイズの部屋を繋げることで、自分の身体的な体験と模型を俯瞰するような状態を繋ぐことを試みた。
第 67 回 東京藝術大学 卒業修了作品展
CAF AWARD2019 ファイナリスト
平成藝術賞受賞
W2300 × D7000 × H2200
木材、畳